一級建築士試験 構造力学のツボ

取り寄せて早速始めから読んで演習問題をやってみたが、ほかの教科書や参考書に比べてどこがこの本のアドバンテージなのか？サッパリわからなかった。説明文と図がゴチャゴチャしていて、説明文の折り返し段落もバラバラで視覚的に整理されているわけでもない、二色刷で、説明している箇所や、叙述している数式のどの部分が現在説明している部分なのかが視覚的にすぐわかるわけでもなし、つまり、コンテンツの記述にデザイン的センスがない。構造設計をやっていて、構造設計がわかっている人が、これくらいのことは分かっていて当然だろうという前提で書かれている印象の参考書で、次に計算式に移行するにあたって、なぜそうなるのかという補足文章説明が別欄に色刷であるわけでもない、次々に出てくる数式が途中で理解できない初心者は、理解できないまま投げ出すしかないと思った。構造力学を学びたい初心者にとって、読みづらく、ビジュアル的にも理解しにくいという意味において、凡百の参考書だと思う。例えばP36のせん断がゼロになるポイントを見つける例題。これは、１：曲げモーメントが最大になるところで、せん断はゼロになる。２：逆にいえば、せん断がゼロのところで曲げモーメントは最大になる。３：計算で得た曲げモーメントを微分するとせん断力になる。４：では、曲げモーメントの数値を微分するにはどのようにしたらいいのか？をクリアしないと理解できない。そういうまったくの初心者でも理解できる説明が抜けているなら、なんのための参考書かわからなくなってしまう。